「博物館でアジアの旅 アジアのパーティー」を観ました。東博東洋館の秋の恒例企画「博物館でアジアの旅」。今回はパーティーにまつわる品々の紹介です。
メインビジュアルになっているのは、楽器を奏でる女性楽団の像です。墓に収められた華やかな陶俑です。
「加彩楽人(かさいがくじん)」(中国 唐時代・7~8世紀)
小ぶりでかわいらしいです。ここにあるのは4体ですが、本来はより多くの俑がセットになっていたと考えられています。
ぽってりとした動物型の容器は、ワインなどの飲み物を入れたリュトンです。
「動物型リュトン」(イラン パルティア時代・前3~後3世紀)
古代イランでは様々な動物をかたどったリュトンが作られ、宴席や儀礼の場で用いられました。これはウマ?ラクダ? 何者なのかはわかりませんが、背中の穴から飲料を入れ、両前足の先から注ぐ仕組みになっています。つまり注ぎ口が二か所。扱いが難しそう…。
「山羊頭形リュトン」(イラン、ギーラーン地方 アケメネス朝時代・前6~前5世紀)
こちらのヤギのリュトンは鼻先の孔から注ぎます。素直に考えたら口から注ぐように作るのではないかと思うのですが、鼻の穴とは…。でもきっと奇抜なもののほうが宴会も盛り上がりますよね。
「画像石 酒宴/厨房」(中国山東省出土 後漢時代・1~2世紀)
こちらは先祖の霊を楽しませるための彫刻と考えられる画像石。上段に楽団、中段に曲芸や遊戯に興じる場面、下段に酒宴に出す料理を作る厨房の様子が描かれています。
こんな感じだそうです。左下でさばかれそうになっているのはイノシシかな?
「饗宴図浮彫」(パキスタン クシャーン朝・2~3世紀)
ギリシャ・ローマの神話が造形化されることの多いガンダーラ。このレリーフでは再生復活の象徴であるカンタロス杯を持つディオニューソス神が、膝に花嫁のアリアドネーを乗せている姿が描かれています(右側)。左側では肩に乗せた革袋から座る男の手に酒を注いでいます。お酒、袋に入れてたんですね。しかも結構な量が入っていそうです。飲むほうも器も使わず手に受けて飲んでるし…。浴びるように飲むというのはこのことでしょうか。
「衆人奏楽図」(高昌ウイグル期・10~11世紀)
中国・ベゼクリク石窟に描かれたウイグル人独自の仏教美術。この壁画のあった石窟の奥には塑像の涅槃仏像が安置され、この壁画の反対側には菩薩や仏弟子、諸国の王が仏の死を嘆き悲しむ場面が描かれていたそうです。ということは、これは天上の音楽を奏でている様子なのでしょうか。
みなさん表情が素敵。
近頃は例の感染症の規制もゆるくなったので、パーティーを楽しむ人も増えているのでしょうか。あるいは物価高と円安でパーティーどころではないのでしょうか。とにもかくにも、いつの世も、酒と音楽があればみんなしあわせ!ということらしいです。
--
展覧会情報
会期 2023年9月26日(火) ~ 2023年10月22日(日)
会場 東京国立博物館 東洋館